Dancing ROOMSやってみました
更新日:2020年4月7日

Dancing ROOMS Vol.1の投稿動画(2020年3月28日〜4月10日公開)、ご覧いただけたでしょうか。どんなことを感じましたか。
私は普段、動画や画像を撮ってソーシャルメディアに公開するということを習慣にしていません。Dancing ROOMSは身体の一部だけを使えば良いこと、日常の中のほんの1分を切り取る気軽さ、そして新型コロナ感染拡大の影響で開催できなかったクラスの代替オンラインイベントとして実行委員全員で考案したことから、自分でも実践しました。
いざ撮影となると、
何を撮ろう?いつ?
身体のどの部分を使う?
お気に入りの空間はどこ?
生活空間を丸見えにするのは気恥ずかしい。
そこにある何と、どんな対話をする?
自分のどういう感情や感覚と向き合って何を表現するの?
果たしてこれがDance Wellが大切にしている要素を体感できる別の方法となるのか?
などなど逡巡してしまい、録画ボタンを押すまでに不器用にも数日を要してしまいました。
でも振り返ると、撮影に至るまで迷走(瞑想)した時間を集中して楽しく過ごしたように思います。そしてふと、気づきました。この充足感は普段のDance Wellクラスで得られる感覚ととても似通っていると。言葉ではなく身体を使って芸術作品や人と共鳴する、相手を観察する、対話する、自分の内側を感じる、気づく、表現する。環境との濃密なコミュニケーションから発するオリジナルな表現は判断を受けるものではなく自由で、正解や不正解も問われない。

私がダンスをする対象として選んだのは「餅花」を作る材料でできた黄色い小さな犬でした。録画を終えた数日後の朝、置いてあった棚の上で無残に粉砕した状態で発見。おそらく暖房で乾燥した空気に耐えかねて自爆したものと思われます。本当は、粉砕した犬ともダンスして、その様子を撮影したら面白いと頭をよぎったのですが、その気持ちをスルーして破片を捨ててしまったことが悔やまれます。その瞬間の気持ちに向き合う余裕のなさも露呈。ちょっぴりブラックなエピソードですが、最後の姿も見届けてやってください。

書いた人:黒田裕子